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タカラモノ(土沖、死ネタ) 

裏切らないと、誓ったあの日。
離れないと、約束したあの時。






あの瞬間は、何よりの宝物だった。






「…何だよ?」
「いえ、何でもありやせん。」

君は、忘れてるだろうか?
あの、誓いを、約束を、純粋だった心を。

「…ね、土方さん…覚えてますか?あの日誓った約束を。」
「…覚えてるよ。お前こそよく覚えてたな。」

あの時君はまだたったの十歳で。
約束の意味でさえ知らず、誓いの重さでさえ知らない。
覚えているはず、ないと思ってた。

「…覚えて、るよ。当たり前だろーが。」

君が僕にとって、大切になった日。

「もし…約束、守れなかったらすいやせん。」
「…総悟、」
「ずっと…ずっと、傍にいたかった。ずっと、土方さんの傍に…。あの頃はそれが当たり前だと、信じていたんでさァ。」
「…ああ。」

傍にいる喜び。
それを教えてくれたのはあなただから。
人なんて興味ない僕に、人を大切に思う気持ちを教えてくれたのは他でもない、君なのに。

それが今、離れていこうとしてる。
誰の手にも届かない、場所へ。

「…行くな、総悟。」
「俺だって行きたくないでさ。だけど、しょうがないんです。」

神様なんて、ないと思っていた。
だけど今、心から願うよ。
君が永遠に傍にいてくれることを。

「ごめんなせェ、土方さん…。」

だから、謝りの言葉なんて言わないで。
このまま消えていかないで。
僕はまだ、何も伝えられてない。

握りこんだ手の平を、君の冷たい手が包みこむ。
大丈夫。
何がってわけじゃないけど、どうすることも出来ない現実を、ただ否定して。
今、この瞬間だけは傍にいると、君の瞳は答えてくれた。

「…だから、約束、下せェ。」
「約束?」
「〝俺の事を忘れない〟って約束。」

決して、決して忘れないで。
例え傍にいなくとも、それが耐えられなくとも、忘れないで。
――それが最後に交した約束、だった。






約束を、誓いをなくして、僕等は一緒にはいられなかった。
それが僕等の絆。
もう今は、君は傍にいないけれど、忘れたことは片時もない。
最初で最後、君の瞳を見て云えなかった科白を、今だから言うよ。

「…愛してる。今までも、そしてこれからも。」

裏切らないと、誓ったあの日。
離れないと、約束したあの時。

幼き頃にした約束の呪縛を解き、成長した君との呪縛に縛り付けられる。
そう、僕等の交差する道が、一緒だったと、確かめるように…。






後書き
おもいっきり得意分野の心理描写中心になっちゃいました(汗)
亡くしかけて、もしくは亡くしてしまってから、気付く〝大切なモノ〟って多々ありますよね。
この土方さんと総悟にとって、それは幼い頃に交した〝約束〟だった、と。
それがいつまでも、二人を一緒にいらせる動機だった。
最後の〝約束〟は、土方さんには残酷だろうとも思います。
傍にいないのに、それでも忘れられない。
傍に居て欲しいのに、いなくなる…。
久しぶりなくせに幸せになれない可哀想な二人(笑)

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れくいえむ 

凄いタイトル(笑)
ってことでおめでとう十四郎――!
…否、土方さん!
土方さん誕生日…とのことで、持ってきましたギャグ甘小説!
土沖です、当然ですが。
初挑戦・神楽も出てきます。
下にリンクを貼っておきますので、見たい方のみどうぞ。


~鎮魂歌~

純白(土沖切な系ストーリー) 

まさとさんの要望(?)に応え、持ってきました連載企画!
中学生総悟と高校生土方さん、ミツバさん。
モチ、山崎も出演予定!!
それだけは譲れません!

それではコチラからどうぞ(^-^)v
携帯サイトだから、見にくい点もあるかと思いますが…。

時間-トキノキオク-(土沖←山) 

どうして時は進むのだろう。
あの時、あの頃のまま、あなた達と居られたら、どれだけ幸せだったろうか。

今日もまた、局長…の怒鳴り声が聞こえてくる。
近藤局長が亡くなって一年が過ぎ、俺達の哀しみも消えてゆく。
だけど俺達の哀しみは、今も残っている。
沖田総悟、彼の一番隊隊長の時が進むその時まで。

「沖田さん、お食事です。」

一応断りを入れて、口にご飯を運ぶ。
あの時、あの頃のまま、時が止まってしまった沖田さんは、もう言葉を発することもなくなっていた。

土方さんと沖田さんのやりとりも、一年聞いていない。
心の扉に厳重に鍵を掛け、何人の立ち入りを拒む。
それが、大切であろう土方さんでさえも。






心の扉の前で、俺は立ち尽くしていた。
開ける勇気さえなくて、大きくそびえたつその扉を見上げて。
この扉の大きさが、沖田さんの作った壁。
きっと、きっと気付いているだろう、その扉の落ちた鍵を拾えるのは土方さんだけだ、…と。
土方さんも、俺達隊士達も、沖田さん自身も…。

「沖田さん。」

返答はないと分かっていながら、それでも声をかけずにいられない。
どうして土方さんは、こんな沖田さんを放って置くのだろう。
どうして沖田さんを救えるのは、俺達には出来ないの、だろうか――。

「戻って来て下さいて沖田さん…。」

何も写さない瞳に、開くことを忘れた口。
それがもどかしくて、拳に力を込めた。

あなたの声を聞かせて。
泣いたっていい、心を開いて。
俺達は、あなたにとってなくてもよいものだった?
あなたは、俺達にとってなくてはならないものだったのに…。

「沖田、さん…。」

心のどこかでは理解していた。
助けられるのは、沖田さんを見守っているはずの局長…近藤さんか、いつでも沖田さんに手を差し出せる副長…土方さん以外いない。
俺達の入ることの許さない三人の絆だけ。

あなたの瞳は俺を写さない。
ただ、時を止めて近藤局長の傍にいる。
手を差し伸べても、拒まれるだけ…。






「…何してる?」

すっと音もなく開いた障子の向こう、逆光に目を細め、現れた人物を見上げた。
いや、わざわざ見なくても分かっている。

「土方、局長…。」
「お前の役目は総悟に飯を食わせるだけだ。それ以上は命じてねーよ。」
「…だ!だけど局長…!」
「…あんだよ。」

開いた障子に背を預け、腕を組んで俺を睨む。
流石は昔、〝鬼の副長〟と異名を取るこの人の凄みに、怯みそうな心を無我夢中で押さえ付けた。

「あなたは…このまま、沖田さんが、帰ってこなくてもいいと思ってるんですか?」
「…お前はどうなんだよ。」
「帰ってきて欲しいです。だから…。」
「ったりめーだ。総悟が帰ってこなくていいって言う命知らずは真選組にはいらねぇ。だけどな、山崎。お前は信じられねぇのか?」
「信じ…?」
「〝必ず帰ってくる〟という総悟の強さ――を。」

土方局長は、ゆっくり歩いて沖田さんの傍、俺の隣に腰を下ろし、本当に愛しそうに沖田さんを見つめ、その頬に手を添えた。

「沖田さんの強さ…。」
「伊達に真選組の斬り込み隊長を名のってねーよ。こんな容姿でも真選組最強を名のってんだぜ。んなこたァ遠い昔過ぎて、お前は忘れたか?」

忘れてなどいない。
沖田さんが真選組最強を謳われるほどの実力者で、だけど年相応のように屈託なく笑うってことを。

「局長は…信じてるんですね。」
「あ?」
「沖田さんの、〝強さ〟を。」
「んなこたァ聞くんじゃねーよ。俺が信じねぇと、誰が信じるんだよ。」
「そう…ですね…。」

信じる強さ。
それが、沖田さんと土方さんの絆。
割り込むことなど出来ない。

「だからな山崎。無理矢理総悟を引き戻すな。お前がしたことは、総悟を永遠に失うことになりかねなかったんだぜ。」
「…はい。」

待つことしか出来ないもどかしさ。
焦る気持ち。
自分の気持ちを押し付け、人の気持ちを忘れていた。

だけどいつか必ずくる、〝その日〟の為に。
あなたと再会する、〝その日〟の為に――。






そっと一筋の涙が沖田さんの頬を伝った事に、俺は気付くことはなかった。





後書き
「人形-ドール-」の続編、山崎視点です。
まだまだ救われない総悟、土方さん、山崎。
きっと、総悟がもう一度笑うまで、その苦しみは続くでしょう。

確かな絆(土+沖、結核ネタ) 

いつからだっただろうか。
君の話す声と、君の咳き込む声とが同じくらい聞くようになったのは。
いつからだっただろうか。
君の楽しそうな表情と、君の苦しそうな表情とを同じくらい見るようになったのは。
いつから、だっただろうか――?






「…総、悟。」

恐る恐る屋根の上から空を眺める栗色の髪に向かって話しかける。
まだ肌寒い冬の風が、栗色をなびかせると、どこか別次元に彼はいるような。
そうして自身の名を呼ぶ声に反応して、まだ子供から抜けきれていない少年は地へと視線を写す。

「なんですかィ、土方さん。」
「なんですかじゃねーよ。オラ見廻り行くぞ。」
「俺ァまだ見廻りな気分じゃねーんでさァ。」
「どんな気分だよそりゃ。」

土方から視線を外し、沖田の瞳は冬の空をまた写す。
その沖田の表情はどこか儚げで、今にでも消えてしまいそうだったのは、下から見上げる土方には見えなかったのだけど。

「総悟、」
「…ねぇ土方さん。」

だけれどその少年が今すぐに自分の傍を離れてしまいそうで、それが怖くて必死に絞りだしたその声は少年の声に消されてしまった。

「何で俺達はあの頃のままで居られないんでしょう。」
「何で、って…。」
「あの頃、道場時代のまま居られたら、楽しかったでしょうね。」

人を斬ることも、人から怨まれることもなく、笑いあって居られたかもしれない。
血の生暖かさや、死臭の臭いなど、知らないで一生を終えていたかもしれない。

「なのに…。」

なのに、生と死の狭間で生きる自分。
繰り返す毎日が、安心する。
今はまだ、生きているのだと。

「苦しいか、総悟。」
「土方さ…?」
「俺達の傍で戦っていくのが。お前の歩んできた道が、間違っているのかと。」
「そう…かもしれねぇ。」

この手を伸ばしても、掴むものなど虚空だけ。
確かなものなどあるはずがない。
ただ、不確かな夢を抱いて。

「ならやめちまえ。剣に迷いのある奴は死ぬ。仲間を信用出来ない奴ァ真選組にゃいらねーんだよ。」
「やめられるなら苦労なんざしやせん。やめられねーからもがくんでさァ。」

もがいても、もがいても、虚しく羽ばたくこと出来ないけど。
時は進む。
あの頃のままでいられないことは、多分一番分かっていた。
だけど、それが夢だった。

げほっと口に手を当て数回むせる。
土方は苦しそうに咳き込む沖田の後ろ姿をただ見つめ、立ち尽くしていた。

「だけど土方さん。俺ァ信じていたかったんでィ。」

それっきり沖田は口を開かなかった。
力なく落としたその手に付着した血を、出来るならば消し去りたいと願いながら。
月明かりの下、光り輝くその横顔は切なげに過去を見つめる。






未来などないのだと、知っていたのだろうか。
過去でしか生きられないと、予想していたのだろうか。

土方は持ち主を失った部屋の椅子に座り、写真を眺めた。
いつも一緒にいたことを物語るように一緒に写っている自分。
だけど最後の最後まで、気付いてやれなかった自分。
心に広がるのは、後悔の渦。

いつからだっただろうか。
君の話す声と、君の咳き込む声とが同じくらい聞くようになったのは。
いつからだっただろうか。
君の楽しそうな表情と、君の苦しそうな表情とを同じくらい見るようになったのは。

「総悟…お前は最後に、俺達を信じたのか?」

信じていたかった。
例えそれが偽りだとしても、あんた達を。
俺の進むこの道は間違ってなどいないと。

――過去に捕われないで。
未来を見つめ、歩いていって下さい。

真選組結成直前に、沖田は土方に言った。
例え自分を失うことになろうとも、歩みを止めないで。

「総…悟…っ。」

多分きっと、俺達の進むべき道は間違ってなどいない。
今は亡き真選組一番隊隊長は、確かな絆を欲した。
だからこそ誓おう。

労咳などという不治の病と戦ったお前に。
そして信じよう。
お前と俺達の、確かな絆を。

手をそっと合わせ目を閉じると、静かに障子が開いてたくさんの人の気配。
土方が少し目を開くと、隊士達が土方と同じように沖田が笑いかけている写真に向かって手を合わせていた。

きっと、きっとあるよ。
俺達とお前とを繋ぐ、確かで強い絆。





後書き
結核ネタふたたび!
と言っても苦心した作は小説と読んでいいものか…(苦笑)
途中から主旨変わってます。
一番傍にいて、気付かなかった土方さんの後悔と、真選組と総悟との確かにあった絆。

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